先日青パパイヤを見つけて、購入してみました。
以前は、サラダにしようと思って購入したのですが、上手くいかず、今度は煮物にしてみました。
・パパイヤの皮を剥き、タネを除いて端から5mmm程度に切って水に晒しておきます。
・豚肉の薄切り肉を一口大に切って炒めます。
・そこにパパイヤを入れて一緒に炒め、そのまま鍋に入れて味醂、酒、白だし、水で煮込みます。
・パパイヤが柔らかくなったら出来上がり。
とても好評でしたが、お肉を入れすぎかと思うほど入れた筈なのに、あまり形がありません。
パパイヤの酵素でお肉が柔らかくなりすぎたようで、バラバラになってしまったようです。
タンパク質を分解すると言われる酵素、他にどんなものがあるのか調べてみました。
順位 | 食品名 | 主な酵素名 | 特徴・作用 |
---|---|---|---|
① | パイナップル | ブロメライン(bromelain) | 非常に強力。肉を短時間で柔らかくする。生食・果汁に含まれる(加熱で失活)。 |
② | キウイ | アクチニジン(actinidin) | ブロメラインに匹敵。特に牛肉や豚肉をよく分解。生の状態で強力。 |
③ | パパイヤ | パパイン(papain) | 熱にもやや強く、肉の軟化剤やサプリにも利用されるほど強い。 |
④ | イチジク(無花果) | フィシン(ficin) | 穏やかだが持続的。昔から肉料理の下ごしらえに使われてきた。 |
⑤ | 大根(特に生のすりおろし) | アミラーゼ・プロテアーゼ | 加熱で失活するが、生おろしには強い分解作用。魚や油物の消化を助ける。 |
⑥ | ショウガ(生) | ジンジャー・プロテアーゼ(zingibain) | 魚や肉を柔らかくするが、作用はやや穏やか。 |
⑦ | メロン(特に未熟果や青肉系) | ククミシン(cucumisin) | 強い分解力を持つが、一般的な食事ではあまり利用されない。 |
⑧ | 味噌・納豆など発酵食品 | 微生物由来プロテアーゼ | 消化促進効果あり。食品中で継続的にタンパク質を分解。 |
⑨ | ヨーグルト | 乳酸菌プロテアーゼ | 消化補助的で、食品中では比較的穏やか。 |
トップ3(パイナップル・キウイ・パパイヤ)は、食品酵素の中でも特に強力で、肉を物理的に溶かすレベル。
大根・ショウガは「消化を助ける」目的で有効。
発酵食品系は「穏やかで長期的な作用」が特徴。
やっぱりパパイヤの酵素は強かったのですね。
お肉を柔らかくする使い方も調べてみました。
食品 | 主な酵素 | おすすめの使い方 | 時間・注意点 |
---|---|---|---|
パイナップル | ブロメライン | すりおろしや果汁を肉に塗る・漬ける。薄くまぶす程度でOK。 | 15〜30分が限度。長すぎるとドロドロに溶ける。加熱すると酵素が壊れるので、生のまま使う。 |
キウイ | アクチニジン | 皮をむいてすりおろし or ピューレ状にして漬ける。 | 20〜40分。肉がトロけるほど柔らかくなる。過剰漬け込みに注意。緑キウイの方が黄キウイより強力。 |
パパイヤ | パパイン | 生の果肉やパウダー(市販の「パパインパウダー」)を使う。 | 30分〜2時間。加熱にやや強い。焼き・煮込み料理にも向く。 |
イチジク | フィシン | 皮ごとすりつぶしてソースや漬け汁に混ぜる。 | 30分〜1時間。穏やかに柔らかくなる。風味も良い。 |
大根おろし | プロテアーゼ | すりおろした生大根を肉に軽く揉み込む。焼く前の下味や、焼いた後に大根おろしを添えるのも◎。 | 30分以内。長時間漬けても効果は上がらない。酵素は熱に弱い。 |
ショウガ | ジンジャー・プロテアーゼ | 生のすりおろしをタレに混ぜて漬け込む。魚や鶏肉に特に向く。 | 30分〜1時間。風味づけと同時に臭み消し効果あり。 |
ヨーグルト | 乳酸菌酵素+酸の作用 | タンドリーチキンのように、ヨーグルト+スパイスでマリネ。 | 2〜6時間。酸と酵素がじっくり作用。まろやかな味になる。 |
味噌・納豆だれなど発酵食品 | 微生物酵素 | 味噌だれや納豆汁をベースに漬け込み。 | 長時間(半日〜1日)。ゆっくり柔らかくする。 |
基本的に酵素は熱に弱いのですが、パパイヤは比較的熱にも強かったようです。
今回は、酵素の力を目の当たりにして興味深かったです。